ステップ1
・ 意欲づくり
・ 動機づけ
・ 危険の発見 |
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個々の子ども達に焦点を合わせ進める。
直ぐにグループを作り、話し合わせると何も言わないで終わってしまう子どもが出てしまいます。
「キャンプへ行ったとき、とても良い気分でついうっかりすることがあります。他に気を取られて熱いお鍋にさわってしまったり、テントの中が暗いので、テントの中でろうそくをつけてしまったりします。今までキャンプについていろいろ勉強してきました、その事のおさらいも兼ねて、これからKYTシートを配りますので、まずこんな事をしては行けないと思う箇所に○印を付けてみましょう。
まずは一人ひとりで付けてみましょう、10カ所印を付けられたら◎です。」
と言うように、簡単に状況を説明し、個々の子ども達全員に課題を投げかけ考えさせるようにします。 |
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一人ひとりの気づいたことをグループでまとめます。
このことによって一人より多くの人たちで見た方がいろいろな点で優れていることに気がつきます。また自分の気づかないことも発見できることになります。
「さて、○印を付ける作業はこのへんで終わりにしましょう。次はその○印を付けたことをグループごとにまとめてみることにしましょう。キャンプでのグループにまとまってください。グループごとにみんなに配ったシートと同じものを配りますから代表者の人は取りに来てください。」
などとすすめます。
「どのグループが一番あげることが出来るでしょうか。多くあげても肝心なことが抜けていたのでは仕方ありません。他のグループが気がつかない点だけ探して一番大事な点を見落としてしまっては何もなりませんから。」などと注意します。
「この作業は今から10分で行ってください。」と時間を区切ることを忘れずにしてください。 |
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ステップ2
・危険個所の発表 |
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グループでまとめた危険個所を発表します。
発表の方法は、1グループ1つずつあげていきます。その時、簡単に「なぜ危険なのか」をあわせて発表してもらいます。 |
A |
その発表を大きなシートに書き入れます。
シートには、@AB・・・などのマークを作ったものを、発表された箇所に張ります。
このことによって、子ども達の目は大きなシートに向きますし、発表箇所にマークを張れば「@の箇所について」などとすすめられ、後の作業が楽になります。 |
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ステップ3
・ 危険個所の絞り込み
・ 分類 |
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発表された危険個所をいくつかに絞り込みます。
絞り込む方法としては、1つひとつの危険個所に見出しを付ける作業をします。たとえば「危ない用具を使っている」などというように。見出しを付けたものをまとめます。 |
A |
また次の6項目のどれに当てはまるか考えましょう。
『人の行動』 『用具の危険』 『服装の問題』 『場所の問題』 『子ども達の心理状況』 『子どもの体力』 |
B |
時間制限を設けます。(制限時間は10分とします) |
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ステップ4
・ 分類ごとに1つを選ぶ |
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分類した項目ごとに一番重要な危険個所を1つずつ選ぶ作業をグループごとに行います。 |
A |
項目ごとに決めた一番危険な個所を発表します。 |
B |
指導者は、項目ごとに発表されたものを項目ごとに整理し、各項目1つずつにまとめていきます。
全員が納得して決めることが大切です。 |
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ステップ5
・ 具体的な対策を考える |
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全体で決めた項目毎の重要な危険個所に対して、どのようにすればよいのか具体的な対策をグループごとに考えます。
もちろん前項目についてそれぞれのグループが考えた方がよいのですが、時間的な余裕がなければ、「『△△』については○○グループと××グループに考えてもらいましょう。」などと分担して行ってもよいでしょう。
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A |
指導者は、グループで考えあっているところへ行って刺激をします。
話し合いが深まらないときは、ヒントを出してあげましょう。「このグループではこのような意見が出ています。」などと他のグループの状況を報告してあげると効果的です。 |
B |
全グループの対策がまとまったところで発表します。 |
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ステップ6
・ 実行計画による確かめ行動
・ スローガンの作成
・ 指差唱和 |
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具体的に安全に対する備えができたところでスローガンを決めます。
「では、実際の場面を考えて、安全に対する備えを一人ひとりが持たなければなりません。そのために、いつでも・どこでも・誰もがすぐに唱えられるようなスローガンをつくりましょう。キャンプのスローガンではなく、今君たちが気がついたことをまとめて1つのスローガンにするのですよ。『キャンプは、刃物や火を使うので危険!』なんて言うのはダメ! キャンプから考えたことを広く使えるようにしましょう。『活動前には必ず用具の点検!』なんていうのは少し堅い気がしますが、まあ合格でしょう。」などとすすめます。
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A |
スローガンができたら、グループのメンバー全員で唱えましょう。そして必ずスローガンを唱えた後に「ヨシ!」と指をさすようにします。
実際の活動の際には、用具の点検などを終えたときに「○○○ヨシ!」とスローガンを唱えて確認します。この練習をグループごとにします。 |
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ステップ7
・ スローガンの発表 |
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練習したスローガンの唱和を全員の前で発表します。
ありがちですが、照れてふざけながらやらないようにしましょう。
また、発表の形式を凝ったものにするとまじめに取り組む子が増えます。
例えば、キャンプの野外炊事を想定して、これから野外炊事を行います。まず道具の点検です『ナタ持つところヨシ! 刃の付け根ヨシ! 活動前には必ず用具の点検ヨシ!』などとやってみます。
上のようなスタンツ風にしたり、その他演劇やコント風にした発表も考えられ、こどもたちに意欲的に発表させる工夫をしましょう。 でも、懲りすぎてテーマであるスローガンからはずれないよう注意も必要ですからどんな方法でも発表の最後には、グループ全員がみんなの前で唱和するという決まりでするとよいでしょう。 |
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ステップ8
・ 発表に対するまとめ |
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指導者が、各グループの発表に対する講評をします。 |
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ステップ9
・ 一般化する |
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スローガンを作るだけに終わらず、さらに広く一般化することが大切です。この整理段階を大切にし日常化への視点を持ってもらうことが肝心です。
たとえば、「今日ここで学んだことを普段の生活から始めることにしましょう。君は、今日学んだことを日常の生活のなかでどのように生かしますか。少し難しくなりますが、自分の言葉で書いてみましょう。」などとすすめましょう。 |
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